フィリピン

健康で安全、保護的な学校 - コミュニティのシステムの構築

Report

後日公開

About Project

[フィリピン]フィリピンの小学校を視察。子どもが学校に通いつづけるために必要な、衛生設備と衛生教育 Vol.02(2014.4)

レポート第二回目の今回は、フィリピンで支援している小学校の一つ、サンフェリペ小学校を視察した様子をもとに、学校で行われている衛生管理と教育についてご紹介します。

今回訪れたのはフィリピンの首都、マニラより飛行機で1時間、その後さらに車で2時間半のところにあるカマリネス・ノルテ州サンフェリペ村。その村の中心に、サンフェリペ小学校があります。児童は小学校1年生から6年生まで合わせて約850人。学校の中庭では子どもたちが元気に走り回っていました。

フィリピンにおける2012年の小学校進学率は約95%ですが、そのうち約26%が、小学校すら途中でやめざるを得ず、卒業することができません。家計を助けるために働いたり、地域によっては武装グループに参加したりとその理由はさまざまですが、その一つに不衛生な環境を原因とする病気があげられます。

フィリピンではまだ、手を洗う設備や清潔なトイレがなく、衛生的な環境が守られていない学校が多く存在します。そのために下痢などの病気で学校を休むことも多く、それがきっかけで授業についていけなくなり、中退してしまう子がいるのです。

そうした状況の中、今回訪問したサンフェリペ小学校では、ユニセフからの働きかけにより、保護者と先生がお金を出し合って各学年に一つずつ、手洗い場とトイレをつくりました。

トイレは子どもたちと先生が責任をもって掃除をするようにと、教室の中につくられています。そして石鹸などの衛生資材は、ユニセフ、教育省、そしてパートナーNGOであるFit for Schoolからの要請を受けた地方自治体が新たに拠出した予算によって提供されていました。

子どもたちは毎日、朝と午後の授業が始まる前、クラス全員で元気いっぱいに歌をうたいながら手を洗います。日本では当たり前のように行われている手洗い。フィリピンではまだまだ習慣化されていない地域が多く、子どもたちに手を洗うことの大切さを教え、習慣づけていくことは小学校での大切な教育の一つです。このユニセフとの取り組みでは、先生や保護者に手洗いなど衛生管理の大切さを伝え、子どもたちへの衛生教育、習慣づけを後押ししています。このサンフェリペ小学校では、すでにその取り組みが実を結び始めていました。

サンフェリペ小学校では、衛生管理や衛生教育に加え、子どもがより意欲的に授業に取り組める環境を整える取り組みも行われています。すでに教師に対し、子どもの発達原則や子どもを中心とした教育手法についてのトレーニングが実施されました。これは教師が子どもについて十分理解を深め、子どもの成長や発達段階に合わせた教育手法を身につけることを目的としています。

子どもたちが考える力を身につけ、自分の未来を切り拓いていくためには、基礎教育を受けることが欠かせません。ユニセフが教育事業を通じて広めている「子どもにやさしい学校」は、子どもが学校に通い続けられる環境を整えることで、生まれた場所や育った環境に関わらず、すべての子どもたちが教育を受け、自分の未来を切り拓いていくことを応援しています。

バックナンバー

Vol.05(2018年2月)

[フィリピン]ミンダナオ島マギンダナオ・ウピでの災害教育

Vol.04(2017年4月)

[フィリピン]学校改善プランの強化が生徒に力をつける

Vol.03(2016年5月)

[フィリピン]災害への備えを急ぐサラット小学校
~災害リスクから子どもと学校を守るために~

Vol.02(2014年4月)

[フィリピン]フィリピンの小学校を視察。子どもが学校に通いつづけるために必要な、衛生設備と衛生教育

Vol.01(2013年11月)

[フィリピン]危険の兆しを知ることが大切!進む災害教育の取り組み