中国

忠県Tujing 小学校からの活動報告

Report

後日公開

About Project

学校衛生が子どもの健康を守る Vol.04(2017.08)

生徒描いた絵。健康を守るために正しい手洗いが大切であると啓発する(新疆 疏勒県)

Clothes for Smilesは、2013年より中国5県の小学校でFRESHとよばれるユニセフの衛生改善プロジェクトを支援しています。FRESHとは、Focusing Resources for Effective Sanitation and Healthの頭文字で、効果的な衛生管理と保健に関する重点的な取り組みを意味します。地域の人々の行動変容に重点を置いた学校中心の衛生促進活動をモデル事例として示してゆき、他の地域への普及につなげる活動となっています。今回は忠県の小学校より活動を報告します。

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忠県Tujing 小学校

新しい校長がTujing小学校に着任したとき、最初に気が付いたのは、学校環境、とくに衛生状態が非常に悪いことでした。古いトイレには用を足す場所が十分に備わっておらず、そのスペースはすべての児童、特に幼稚園児に適した大きさではありませんでした。水場が不足しているために学校で手を洗わない生徒がいることも確認しました。

校長はこの状況を変える必要があると決め、ユニセフ・スタッフや県の教育職員と学校の衛生環境を改善する計画について討議を重ねました。決定した学校環境改善行動プランには、学校用トイレの改良、手洗い施設の建設、学校環境の緑化、農地の再生利用が含まれました。

「食事の前に生徒が手を洗うに十分なスペースを見ると、学校計画が正しかったのだと感じます。今では、全校生徒が正しい手洗い法の6ステップをマスターし、毎日あらゆる大切な場面で手を洗っています。」と校長は話します。

「新しいトイレは、学校環境改善行動プランの出発点に過ぎません。トイレは、この後に続く子どもたちの健康についてのベースとして活用されます。子どもたちが衛生的な行動を起こすために用いられるのです。次なる段階は、生徒の参加による学校緑化プロジェクトと昼食の栄養向上に向けた農業地の再生化にすすみます。」

市政の政策へと広がる

コミュニティで実施された手洗い普及キャンペーン(忠県)

支援対象校での水と衛生教育は、教員がそれぞれの学校においてモデル授業を行うべく実施された教員研修が基礎になっています。モデル授業には安全な飲料水、屋外排泄をなくすためのトイレの使用、昼食前の石鹸を使った手洗いなど様々な衛生基準が導入されています。Tujing 小学校をはじめとした支援対象校では、さらに10月15日「世界手洗いの日」に学校とその周辺コミュニティで子どもたちによる手洗いと衛生的なトイレの使用普及を促進するアクティビティが実施されています。

このほか忠県では、学校食堂で使用される水の安全性の優先順位が低いことや食堂の質が低いことに対して、100人以上の校長を対象に食堂管理や栄養プログラムについて研修が実施されました。これらFRESHプロジェクトのさまざまな実践経験と結果は、市の44県の教育部門から代表が参加するワークショップでも発表され、FRESHプロジェクトが実施されていない地域にも経験が共有され、広められています。

こうして2013年に始まったFRESHプロジェクトは、とくに重慶市で大きなインパクトがありました。市教育委員会が市内の全県が忠県でのFRESHプロジェクトの経験を学ぶよう要請したのです。また学校での保健・衛生教育を公式文書で促進しました。

その結果、市のプロジェクトを実施していない地域の子どもたちも次々にFRESHプロジェクトの受益者となっています。ユニセフのこのモデルは、試験的プロジェクトから政策へと規模を拡大した成功例となっています。

(左)忠県Pingshan 区。整備された学校のトイレ。(右)忠県Huangqin区。衛生管理された学校の手洗い設備。

バックナンバー

Vol.04(2017年8月)

[中国]学校衛生が子どもの健康を守る

Vol.03(2016年11月)

[中国]村にトイレ革命がやってきた!

Vol.02(2014年6月)

[中国]変わりつつある小学校の教室と衛生環境

Vol.01(2014年2月)

[中国]学校は衛生的な場所でなければ!