図書館プロジェクト

図書館は教室であり、遊び場であり、夢を探す場所。
アジアの子どもたちへ図書館を!

Report

後日公開

About Project

どうしてこんなものを買ってきたのか… Vol.08(2014.6)

夫の留守中、チャン・ティさんはそう呆れ顔でつぶやいた。

彼女は、コンポントム州コンポンスヴァイ郡ニーペック集合村に建設中のコミュニティ図書館の向かいに住んでいる。

彼女には4人の子どもがおり、一家は農業で生計を立てている。土地を持たない小作農のため、1人当たりの1日の稼ぎは1ドルを下回り、生活は厳しい。

とりわけ、乾季には灌漑施設がないため農作業が行えず、収入がなくなる。彼女も夫も小学校1年生で中退したため、読み書き・計算ができず、村の近くで他の仕事が得られない。

そのため、彼女は定期的にプノンペンに出稼ぎに出ている。

最近、タイから出稼ぎの夫が帰ってきた。

「タイへの出稼ぎから戻ってくると、家を改築できる」。
事実とも迷信とも判断しがたい村の噂を信じて、タイに行ってきたのだった。

業者を通じて出稼ぎに出たが、騙されたようで、結局、2か月で帰ってくることになった。
この短期間の肉体労働にもかかわらず、村で得られる稼ぎの数倍を稼いだらしい。

しかしながら、その稼ぎは「もの」としてチャン・ティさんのもとにやってきた。

夫が稼ぎを費やして買ってきたのが、「パソコンとスピーカー」だった。
彼はタイで感銘を受けた、インターネットカフェを村で初めて開くつもりらしい。

しかしながら、パソコンを見ると埃を大分被っている。

聞いてみると、
「買ってきてから夫は、字が読めないとパソコンを動かせないって気づいたみたい」。

現在、彼はセンターで開催される識字教室を待ちわびているとのこと。

「また、プノンペンに出稼ぎに行かなくっちゃ」。
チャン・ティさんはまた呆れ顔でつぶやいた。

今回のレポート担当:
江口 秀樹

みんなからの応援コメント

0 Comments

    100/100

    • Twitterで投稿する
    • Facebookで投稿する

    バックナンバー

    Vol.18(2016年8月)

    図書館は夢をのせて、これからも

    Vol.17(2016年7月)

    コミュニティ図書館のその後

    Vol.16(2016年3月)

    おはなし&図書館大会を開催しました!

    Vol.15(2015年4月)

    待ちにまった!学校図書館オープン!

    Vol.14(2015年1月)

    ついにカンボジアに夢の学校図書館が完成!

    Vol.13(2014年11月)

    コミュニティ図書館、ついにオープン!!

    Vol.12(2014年10月)

    夢の学校図書館、完成までラストスパート!

    Vol.11(2014年9月)

    まもなく開館!!

    Vol.10(2014年8月)

    子どもたちのいたずら

    Vol.09(2014年7月)

    おやつ代は誰が払うのか?

    Vol.08(2014年6月)

    どうしてこんなものを買ってきたのか…

    Vol.07(2014年5月)

    みんなでつくる学校図書館・その2

    Vol.06(2014年4月)

    絵本第1号が完成しました!

    Vol.05(2014年3月)

    「コミュニティ図書館」の進捗

    Vol.04(2014年2月)

    みんなでつくる学校図書館

    Vol.03(2013年12月)

    12月3日~6日おはなし大会開催!!

    Vol.02(2013年12月)

    大好きな絵本はなんですか?

    Vol.01(2013年11月)

    カンボジアからこんにちは!